大学って何をするところ?

 こんにちは。東進フジグラン丸亀校の村上です。

冬らしい寒さになってきましたね。だんだんと、朝起きるのがつらい季節になってきました。

 さて、入試に向けてもう後がない受験生を横目に、高2生(東進では12月から高3生ですが)たちは新年度に向けて、志望校への決意を固めた頃と思います。せっかくなので、今の時期には、「どの大学へ行くか」ではなく、「何をしに大学へ行くか」という観点で決意をしてほしいなあ、と、おじさんは思うわけです。(面談でさんざん聞いた人達はもううんざりしているかもしれませんが、いましばらくお付き合いください)

   

 私は大学で放射線関係の学科を専攻して、技術職の資格までは取ったのですが、その過程で非常に苦労したのが「物理(高校内容)」でした。高校では生物・化学を選択していたので、生物・化学にはそこそこ自信があったのですが、放射線の資格を取る際に必要だった科目の中に、「放射線物理学」という科目があったのです。もちろん、物理がわかっていないと理解できない内容です。何から始めていいかわからなかった私は、とりあえず、高校時代に物理が得意(自称)だった友人に電話して、おすすめの参考書を聞いたり、公式の意味を聞いたりしながら勉強していき、どうにか「放射線物理学」を履修し終えました。

   

   

 勉強というと、学校があり、教科書があり、教師がいて(最近はそこに「塾」が加わりますね)、初めて成立すると考えられがちですが、それは誤りです。何かを知りたいときにまず行うことは、「知っていそうな人に聞く」ということです。その瞬間から、「勉強」は始まっています。大学という所は、入学してすぐは学校らしい授業もありますけれども、最終的には、学校、教科書、教師などのフレームワークから解放されたところで「勉強」する場です。「主体的な学び」をするところ、と言い替えてもいいですね。

  

 毎年、受験が終わったくらいに、「経済学部なんですけど、数学は必要ですか?」や、「医学部なんですけど、生物は必要ですか?」などの悩みを抱える生徒さんが数名いますけれども、私としては、「必要な時に必要なだけ勉強すればいいじゃない」というのが素直な感想です。私たちは、何か必要に迫られたとき、興味がわいたときに、いつでも勉強を始められるのです。まずは詳しそうな人に聞いてみてください。周りにそんな人がいないなら、本を読みましょう。特に、大学受験を走り終えて、行きたい学部に合格した後の皆さんなら、そのくらいできるだけの能力が既に備わっているはずです。

  

 大学は主体的な学びをするところです。教科書にないことを研究する場です。大学の教授は、なんでも教えてくれるとは限りません(個人的な経験より)。むしろ、そのくらいがちょうどいいのです。これから大学を目指す皆さんには、是非、1ランク上の「勉強」をするぞ、という決意をもって、受験に臨んでいただきたいものですね。

 ここまで読んでいただいた皆さん、大変お疲れ様でした。寒さのせいか、インフルエンザが流行っております。体調管理には十分気を付けてお過ごしください。

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